• 2024/02/05 掲載

世界株投信、高配当が人気=新NISA開始から1カ月

時事通信社

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新たな少額投資非課税制度(NISA)が始まって1カ月が経過した。運用期間の無期限化や投資枠の拡充を受け、証券会社には従来の数倍の買い注文が入る中、投資信託では世界中の株式に分散投資する「オルカン」が人気を集めている。一方、個別株式は、ある程度の期間の長期保有を念頭に、高配当銘柄がよく買われている。

最大のNISA口座数を抱える楽天証券の場合、購入商品のトップは「eMAXIS

Slim(イーマクシス

スリム)全世界株式(オール・カントリー)」。運用コストが安く積み立て投資に向くとして、ネットやSNSで購入を勧める人も多い。

全世界株式は、販売額から解約額を引いた純設定額が、1月は3428億円と過去最高に達し、新NISAで人気が急上昇した形だ。楽天証券の楠雄治社長は「経済が伸びているところに投資したいというのは、人のさがだ」と分析する。

新NISAは、成長投資枠で個別株にも投資できる。老舗ネット証券の松井証券では、日々の売買代金ランキングは値動きの激しい半導体銘柄などが上位だ。しかし、新NISAの成長投資枠では、首位が日本たばこ産業(JT)。2位以下も三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱商事と高配当銘柄が続く。

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、こうした投資家の投資行動を「理にかなっている」と評価する。今後については「株や投信は元本割れすることもあるが、上昇局面を逃さないためには、慌てずにとにかく続けることだ」とアドバイスしている。

【時事通信社】

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