- 2024/01/31 掲載
アドバンテスト、通期上方修正 生成AI向けメモリー需要が上振れ
[東京 31日 ロイター] - アドバンテストは31日、2024年3月期の連結営業利益(国際会計基準)見通しを前年比49.3%減の850億円へ上方修正した。生成AI(人工知能)に関連したメモリー半導体DRAMの次世代品向け試験装置需要の伸びが利益を押し上げる。
期初に1050億円で計画していたものを昨年10月に800億円へ下方修正し、今回50億円引き上げたが、市場予想はわずかに下回った。IBESがまとめたアナリスト17人の予想平均値は862億円だった。
吉田芳明社長は決算会見で、高速・大容量処理が可能な「HBM(広帯域メモリー)」と呼ばれる次世代DRAM向けの需要見通しが昨年10月の時点よりも「一段と上がっている」と説明。生産能力に制約があり、増強を進めているが「需要をすべて満たすには、一段と努力が必要」とした。
パソコンの頭脳となるSoC(システム・オン・チップ)向けの試験装置需要は、高性能半導体向けが徐々に回復がみられるという。一方で、車載、産業機器向けは下期にかけて取引先の投資に一服感があるとし、本格的な回復には時間を要するとした。
生成AI関係のロジック半導体の試験装置需要は、24年後半から収益に貢献してくると予想している。
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