- 2024/01/31 掲載
ECB、環境配慮強めた金融政策を示唆 新たな気候変動対策計画で
ECBは2年前に気候変動に関する行動計画を打ち出したが、その後インフレ対策を重点に据え、気候変動の行動計画は棚上げとなっていた。そのため環境保護活動家から、銀行向けの長期融資に気候変動目標を設け、環境を汚染している企業の社債の買い取りを停止するよう求める声が上がっていた。
対策計画は、「ECBはマンデート(使命)の範囲内で、こうした政策の移行を考慮し、金融政策手段やポートフォリオの一層の変更を検討する」としている。計画の具体的な内容には触れていない。
計画を発表したエルダーソン専務理事は22年に打ち出した、社債の保有を気候変動対応に積極的な企業に「傾斜」させる取り組みについて、目標を達成し、今後も続けると述べた。ただ、環境に配慮した融資の見返りにECBが銀行に有利な与信を行う案については、適切な借り手の認定などの面でいくつか問題があると指摘した。
今回の対策計画には脱炭素への移行、異常気象がインフレや金融システムに与える影響についての分析も含まれている。
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