- 2024/01/31 掲載
午後3時のドルは小幅高147円後半、米FOMC見極め 日銀主な意見で一時円高に
[東京 31日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(147.60/61円)から小幅高の147円後半で推移している。1月の日銀金融政策決定会合の主な意見を受けたドル安/円高が一巡。月末絡みのフローや今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた持ち高調整の動きから、強含みに転じた。
ドルは朝方に一時174.20円付近まで下落。1月の日銀金融政策決定会合の主な意見について、ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト、上野剛志氏は「いつごろマイナス金利を解除するのかを視野に入れて話している印象。正常化プロセスの具体的な話まで言及し、議論している」とし、「(日銀は)思った以上に正常化に前向きで、実質的にスタンバイの状態ではないか」とみる。
ただ、1月の植田和男日銀総裁の会見を受けて市場では3月もしくは4月会合でのマイナス金利解除をすでに織り込んだこともあり、大きく円高には振れなかった。
ドルは下落した局面では押し目買いに支えられたほか、仲値にかけては国内輸入企業による買いに支えられ、じりじりと上昇した。「ヘッジ目的の国内輸出企業のドル売りも足元では一巡している」(国内銀のセールス担当)という。
午後に入っても、月末絡みの買いが出たとみられるほか、イベント前の持ち高調整の動きも加わり、147円後半で底堅く推移した。
今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、市場の様子見姿勢も広がっている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見で、想定よりもハト派姿勢だった12月会合からどのように変化があるか注目されている。
FRB議長の発言次第では3月の米利下げ観測が剥落するものの、「時期が後ずれしただけで利下げ方向に変わりはない」(SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏)として、春にかけて日銀のマイナス金利解除観測が高まる中で「ドルを148円を大きく超えて買い進めることは難しい」(上田氏)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.71/147.74 1.0819/1.0823 159.84/159.85
午前9時現在 147.33/147.35 1.0841/1.0845 159.75/159.76
NY午後5時 147.59/147.62 1.0844/1.0848 160.07/160.11
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