• 2024/01/30 掲載

豪小売売上高、12月は前月比2.7%減に転じる 前年比伸び率も低調

ロイター

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[シドニー 30日 ロイター] - オーストラリア統計局が30日発表した2023年12月の小売売上高は減少に転じた。消費者は前月の購入拡大から一転して財布のひもを締めた。

12月の売上高は季節調整済み前月比2.7%減の352億豪ドル(232億7000万米ドル)。アナリストは1%以上の減少を見込んでいた。11月はブラックフライデーのセールなどが寄与して1.6%増だった。

12月は前年比では0.8%増と、新型コロナウイルス禍で外出制限が敷かれていた21年8月以来の低い伸びとなった。前年比0.8%という伸び率は通常、景気後退期にしか見られず、豪州の人口急増を踏まえれば非常に弱いと見なされる。

統計局の小売統計責任者、ベン・ドーバー氏は「クリスマスに向けたここ数カ月の不安定な動きを通して見ると、基調的な小売支出が依然低迷していることがうかがえる」と述べた。

家計への圧迫などを背景に、金融市場はオーストラリア準備銀行(中央銀行)が来週開く今年最初の会合で利上げを見送るのはほぼ確実と予想し、8月の利下げ確率を70%以上織り込んでいる。

12月の小売売上高は裁量消費財が減少を主導し、家庭用品が8.5%減と前月の6.5%増から大きくマイナスに転じた。

食料品以外の支出はいずれも減少し、食料品も0.1%のわずかな増加にとどまった。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者、ショーン・ラングケーク氏は、第4・四半期の小売売上高がほぼ横ばいだった可能性が高く、経済成長にほとんど寄与していないだろうと指摘。「(金融)政策の引き締まりが需要を抑制しており、今年前半の小売売上高の伸びはかなりまだら模様になりそうだ」と述べた。

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