- 2024/01/30 掲載
プライベートクレジットのリスク、投資意欲低下も=英中銀
[ロンドン 29日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の金融安定担当ディレクター、リー・ファルガー氏は29日、プライベートクレジットで金利上昇などのリスクを反映するための資産再評価に時間がかかると、投資家の幅広い投資意欲が低下し、英国の金融安定性が損なわれる可能性があると述べた。
英中銀は、投資ファンド、保険会社、その他信用を提供する企業を含む、シャドーバンキングとも呼ばれるノンバンク金融の透明性を高める政策を策定している。この分野は世界の金融セクターの半分近くを占める。
ファルガー氏によると、プライベートエクイティ(PE)との関連もあり、プライベートクレジットは超低金利を背景に2015年以降4倍に増加し、世界全体で約1兆8000億ドルに達しているが、データが乏しいため、総額はもっと大きい可能性がある。
同氏は会議で「われわれが注目しているビジネスモデルのリスクには、金利上昇下での既存債務の借り換え、バリュエーション、リスク管理手法、流動性、レバレッジが含まれる」と指摘。「こうしたリスクが顕在化すればリスク選好度が幅広く低下し、金融市場を通じて英国の金融安定性に波及し、英国企業の資金調達環境に影響を及ぼす可能性がある」と述べた。
英中銀の金融行政委員会(FPC)は6月にプライベートクレジットのリスク評価を公表する見通し。
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