- 2024/01/30 掲載
米OCC、銀行のM&Aに関する新規制を提案 透明性向上目指す
[ワシントン 29日 ロイター] - 米通貨監督庁(OCC)は29日、銀行の合併・買収(M&A)に関する新たな規制を提案した。M&Aが十分に精査されないまま承認されるのを防ぐ一方、M&Aのプロセスを巡る透明性を向上させる狙いだ。
金融業界からは、銀行のM&Aに対する規制当局の方針があまりにも分かりにくいとの批判が出ていた。また銀行の利益率が低迷する中、今後は小規模の銀行間で統合の動きが広がると予想されている。こうした状況下でOCCは新たな規制案を打ち出した。
OCCのマイケル・シュー長官代行はロイターのインタビューで、通常は承認されるM&Aと、問題になるM&Aの種類について詳しく説明。プロセスの透明性向上は、好ましい案件を加速させるとともに、銀行が規制の障壁を回避するのを支援する可能性があると述べた。
さらにシュー氏は、M&Aを巡っては2つのリスクがあると指摘。1つ目は、あまりにも多数のM&Aがあるため、不適切な案件が承認されるリスク。2つ目は、ほとんどのM&Aが承認されず、適切な案件が実現しないリスク。「透明性を確保する目的は、双方の正確性向上を奨励することにある」と語った。
その上でシュー氏は、銀行のM&Aを巡る政府の対応を進めるため、他の銀行規制当局および司法省と協力した取り組みを続けると表明した。
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