- 2024/01/23 掲載
英財政赤字、12月は予想より小さく 減税検討の政府に朗報
ロイター調査でエコノミストは140億ポンドと見込んでいた。新たな減税に取り組むハント財務相にとって朗報となる。
ONSによると、インフレ率の低下を反映し、利払い費は12月として2020年以降最低となった。
今年度9カ月間(23年4─12月)の借入総額は1191億ポンドで、前年同期を111億ポンド上回ったが、予算責任局(OBR)の予測を約50億ポンド下回った。
国営銀行を除く公的部門の純債務は2兆6900億ポンドで、対国内総生産(GDP)比97.7%となった。
ハント財務相とスナク首相は追加の減税に意欲を示しており、市場では、年内実施が見込まれる総選挙に先立ち、3月6日発表の春季予算案にばらまき型の政策が盛り込まれるとの見方が多い。
昨年11月の秋季予算案では、追加減税や歳出拡大の余地は130億ポンドしかないと判断されたが、その後、金融市場が予想する将来の金利水準が急低下し、予算に若干の余裕が生じた。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は、春季予算案では200億ポンドの財政上の余裕が生じる可能性があり、燃料税凍結だけでなく、所得税減税を発表できる可能性が高いとの見方を示した。
パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トゥームズ氏は、イングランド銀行(英中央銀行)の利下げ余地を減らさないよう、ハント財務相が慎重な方針を示す可能性があると指摘。「保守党は住宅ローン金利を再び上昇させるリスクを冒すわけにはいかない」と述べた。
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