- 2024/01/23 掲載
ユーロ圏の銀行、住宅ローン需要の小幅回復を予想=ECB調査
昨年第4・四半期も銀行は貸し出し条件を厳格化したが、厳しくした銀行の数は過去2年間で最も少なく、割合も前回予想よりも小さかった。
ドイツ、フランス、イタリア、スペインのユーロ圏4大国では、住宅ローンの条件を実質厳しくした国はなく、企業向け融資で条件を実質厳しくしたのはドイツのみだった。
銀行は今四半期も融資条件を厳しくすると予想する一方、企業向け融資や住宅ローンに対する需要は2022年初頭以来初めて「小幅な純増」に転じるとみている。
ナティクシスのエコノミスト、ディルク・シューマッハー氏は、融資基準が厳格化しておらず、需要がさほど縮小していないと指摘し、これこそ緩やかな回復の始まりだと述べた。
消費者向け融資の条件は一段と厳しくなったが、住宅ローンについては緩和された。
企業向け貸し出しについては、サービス業に対しては引き締めと緩和がほぼ均衡したが、商業用不動産、建設、住宅用不動産セクターで差し引きで引き締めの度合いが比較的大きかった。
市場でECBの利下げ期待が高まったため、金融市場、長期預金、債券を通じた銀行の資金調達は改善した。しかし短期の小口資金調達と証券化は若干引き締まった。
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