- 2024/01/18 掲載
PE、欧米での出口戦略で厳しい環境に直面=インベストコープ
[17日 ロイター] - バーレーンを拠点とする投資会社インベストコープのハゼム・ベン・ガセム共同最高経営責任者(CEO)は17日、スイス東部ダボスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、プライベートエクイティ(PE)会社は現在、北米と欧州における出口戦略(新規株式公開や事業売却)で厳しい環境に直面しているとの見方を示した。一方で東南アジアはPEの投資対象として魅力的に映ると話した。
EYの分析によると、PE会社は2023年に298件の出口戦略を発表。件数は22年から28%減少した。米国における新規株式公開(IPO)は過去数年で最低の水準に減少。金利の上昇と不透明な経済見通しによって投資意欲が減退した。
インベストコープはタイ、インドネシア、シンガポールといった東南アジア市場で買収が増えると予想。現地企業は原材料価格の上昇によって恩恵を受けるためだ。
ベン・ガセム氏は、欧米におけるインフレが東南アジア企業の利益と利益率を押し上げている上、東南アジアは対中貿易の強い勢いが魅力を高める要因になっていると語った。
また、インベストコープが向こう数週間以内にインドネシア企業の買収手続きを完了する見込みだとしたが、詳細は明らかにしなかった。
一方で同氏は、中東のIPO市場が活況を呈すると予想、今年は同市場で2社を上場させたいと話した。
インベストコープはグッチといった高級ブランドを上場させた実績で知られ、運用資産総額は約530億ドル。
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