- 2024/01/18 掲載
米政府が当座貸越手数料の新たな規制案、消費者負担35億ドル減少見込む
[17日 ロイター] - バイデン米政権は17日、銀行の当座貸越手数料に対する新たな規制案を発表した。当局によると消費者が大手行に支払う手数料を年間で35億ドル減らす効果が期待できる。
大統領選で野党共和党候補指名を争う各候補は、コロナ禍後の物価高騰はバイデン大統領の失政だと批判。世論調査でのバイデン氏の支持率も低調に推移している。
こうした中で政権は、金融だけでなく住宅、観光、医療といったさまざまな分野で消費者が負担している「余計な手数料」の規制を進めているところだ。
バイデン氏は声明で、現在の当座貸越手数料を「法外」だと指摘し、給与所得者を犠牲にして銀行収益を増やしていると述べた上で「銀行側はこれをサービスと称するが、私は搾取と呼ぶ」と言い切った。
消費者保護局(CFPB)は、資産100億ドル超の銀行に適用される今回の規制案が採用されれば、銀行がそれほど富裕でない預金者に、公表していない条件で不当な与信を行えるようになっている現行規制の抜け道をふさぐことができると説明した。
そうした手法で課される手数料は、大半の当座預金口座の資金不足26ドルよりもずっと高い35ドルとされる場合が普通だという。
CFPBの調査では、2022年に資産が10億ドルを超えた銀行の当座貸越手数料収入のうち、JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴが3分の1を占めた。
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