- 2024/01/18 掲載
米経済活動ほぼ横ばい、労働市場は減速=地区連銀報告
[17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が17日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、前回報告以来、経済活動は大半の地区でほぼ横ばいとの見方が示された。
また、ほぼ全ての地区で労働市場の減速、5地区で物価の伸びが緩やかになったと報告された。FRBが成長と雇用を維持しながらのインフレ抑制に向け難しい舵取りを迫られていることが浮き彫りになった。
報告は1月8日までに収集された情報に基づき作成され、「12の地区連銀の大半が経済活動にほとんど変化がないか、全く変化がないと報告した」と記した。「年末休暇期間中の消費者支出はほとんどの地区で予想に合致し、3地区では予想を上回った」と言及した。
ほとんどの地区の企業の将来の景況感は「プラスだった、改善した、または両方だった」と報告した。
同時に、11月に大統領選を控えていることで企業の間で不透明感が高まっていることも判明。ダラス地区連銀は「多くのコンタクトが米国の政治的不確実性に言及し、『ビジネスリーダーに重くのしかかっている』と報告した」とした。
今回の報告書では、半数の地区が若干または小幅の価格上昇を報告。5地区が全体的な価格上昇はある程度落ち着いたと報告した。
ほとんどの地区が投入価格が安定的に推移、もしくは下落している例を報告。3地区が企業は向こう1年間の価格圧力が和らぐと予想していると報告。4地区はほとんど変化がないとした。
多くの地区が、賃金上昇圧力が緩和し、来年には賃金上昇率がさらに低下すると企業が予想していると報告。フィラデルフィア地区連銀などは、賃金と物価のインフレが沈静化し、消費者の物価上昇への耐性が強まったと報告した。
クリーブランド地区連銀は、家計消費に関する懸念を指摘。同地区の大手小売業者が、低所得世帯の間でクレジットカード決済や後払い決済への依存が高まっており、こうした顧客が現在の支出水準を維持できるかどうか懐疑的だっと報告したとした。
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