- 2024/01/17 掲載
米金融政策の転換、市場は安心しきっている=ブリッジウォーター
[ロンドン 16日 ロイター] - ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツのグレッグ・ジェンセン共同最高投資責任者(CIO)は16日、金融市場は見込まれる米国の金融政策の転換や政治の不確実性、中国との地政学的緊張を巡るリスクに安心しきっているとの見方を示した。
ジェンセン氏は世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)の討論会で、市場は米連邦準備制度理事会(FRB)の政策方向転換を織り込んだり、その影響を全て想定したりしてリスクを取っていると語った。
FRBは2022年3月に利上げを開始し、政策金利をほぼゼロの水準から5.25─5.50%のレンジまで引き上げたが、昨年12月に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で3会合連続で金利を据え置き、24年の利下げを示唆した。
ジェンセン氏は、インフレ率がさらに低下するには経済成長が鈍化する必要があるが、株式市場はこれを織り込んでいないと指摘。米長期債のリスクや社債のデフォルト(債務不履行)リスクも適切に織り込まれていないと述べた。
さらに、市場は「2つの冷戦勃発」のリスクも織り込んでいないとし、「中国との冷戦と今年中に劇的に展開する米国内の冷戦」だと説明した。
ブリッジウォーターの運用資産は23年半ば時点で約1250億ドル。
PR
PR
PR