ＳＯＭＰＯホールディングスは１６日、中古車販売大手ビッグモーター（ＢＭ、東京）による保険金不正請求問題に関する最終報告書を公表した。子会社の損害保険ジャパンがＢＭの不正行為を認識しながら一度は停止した顧客紹介を再開したことについて、事後に報告を受けたＳＯＭＰＯも「リスクを過小に認識し、特段能動的な対応を取ることができなかった」と指摘し、親会社としての経営の監督に不備があったとの見方を示した。

報告書は、弁護士らでつくる社外調査委員会がまとめた。昨年８月３１日に損保ジャパン幹部が桜田謙悟ＳＯＭＰＯ会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）に行った不正請求の報告については「ＢＭの組織的関与は認められず、再発防止策を講じているとのあえてマイナス情報を欠落させた内容だった」と説明。「意思疎通が不十分で、企業統治の実効性を阻害する要因となっていた」と分析した。

【時事通信社】 〔写真説明〕ＳＯＭＰＯホールディングス（ＨＤ）の本社ビル＝東京都新宿区