[ロンドン １６日 ロイター] - 英国立統計局（ＯＮＳ）が１６日発表した昨年９─１１月の賃金はボーナスを除くベースで前年同期比６．６％上昇に鈍化した。８─１０月は７．２％上昇だった。

ロイターがまとめた市場予想と一致した。

英国ではここ数カ月、総合インフレ率が鈍化しているが、イングランド銀行（英中央銀行）は、インフレ目標２％の達成には賃金上昇率が高過ぎると懸念している。

変動の大きいボーナスを含む賃金は７．２％上昇から６．５％上昇に鈍化した。

ＯＮＳの幹部は「前年比の賃金上昇率は名目ベースで依然高いが、全体として賃金圧力が和らぎつつある可能性を示す兆候が引き続き見られる」と指摘。

ただ「インフレ率の鈍化ペースの方がまだ速く、実質ベースの賃金は引き続き増加した」と述べた。

英経済は昨年下半期に景気後退（リセッション）に陥った可能性があるが、多くの雇用主が人手不足で賃金を大幅に引き上げており、労働市場のインフレ圧力緩和は限定的となっている。