• 2024/01/16 掲載

アジア市場で米2年債急落、ウォラーFRB理事の講演に注目

ロイター

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[シンガポール 16日 ロイター] - 16日のアジア市場で米国債が急落している。特に短期ゾーンの下げが目立つ。

前日の欧州中央銀行(ECB)当局者によるタカ派的発言を受けて、16日に予定されるウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演に注目が集まっている。

15日の米市場は祝日で休場。アジア市場の米2年債利回りは7ベーシスポイント(bp)以上上昇し4.21%、5年債利回りは6bp上昇の3.90%、10年債利回りは5bp上昇の4.00%。

フェデラルファンド(FF)金利先物にもアジア時間としては異例の大量売りが出ており、利下げ観測が後退していることが浮き彫りとなっている。

ECB理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は15日、インフレ率が依然として高いため、ECBが利下げを議論するのは時期尚早と発言。ホルツマン・オーストリア中銀総裁も、年内利下げを見込むべきではないとした。これを受けて欧州債に売りが出た。

ウォラー理事は16日1600GMT(日本時間17日午前1時)に経済見通しについて講演する。同理事は昨年11月、インフレ率が低下し続ければ、数カ月先に政策金利を引き下げる可能性を示唆し、市場関係者の注目を集めた。

市場は今後1年で約160bpの利下げを織り込んでいる。

ペッパーストーンのアナリスト、クリス・ウェストン氏は「ウォラー理事が市場の織り込み度合いを少しでも正当化すれば、米2年債利回りは低下するだろう」と述べた。

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