- 2024/01/13 掲載
NY外為市場=ドル上げ幅縮小、PPI受け早期利下げ観測高まる
卸売物価指数発表前は、米英軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派の関連施設を攻撃したことを受け安全資産としてのドルに買いが入り、ドル指数は上昇していた。
労働省発表の12月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.1%下落と、市場予想(0.1%上昇)に反し下落。この先インフレ率が低下する可能性が示されたことで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が高まった。
CMEフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物は、3月に利下げが実施される確率が79%であることを織り込む水準にある。前日は73%だった。
スタンダード・チャータード銀行(ニューヨーク)のグローバルG10外為調査・北米マクロ戦略責任者、スティーブ・イングランダー氏は「マクロ経済の全体的な状況を踏まえると急ピッチの利下げは必要ないが、市場は利下げの見通しにすっかり興奮しているようだ」と述べた。
このところの米経済指標では、11日発表の12月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で3.4%上昇と、伸びが前月の3.1%から加速。5日発表の12月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比21万6000人増と、伸びは市場予想の17万人を上回った。こうした中でも、FRBは3月に利下げに着手するとの市場の見方は変わっていない。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.19%高の102.40。
ユーロ/ドルは0.15%安の1.09555ドル。
ドル/円は0.29%安の144.87円。
英ポンド/ドルは0.12%安の1.27470ドル。英国立統計局(ONS)発表の昨年11月の国内総生産(GDP)は前月比0.3%増加。ただ、英経済は過去数カ月低迷しており、景気後退(リセッション)に陥る可能性が高い。
暗号通貨では、ビットコインが4万3643ドルと、5%を超えて下落。米証券取引委員会(SEC)がビットコインの現物に連動する上場投資信託(ETF)11本を承認したことを受け、前日の取引で4万9051ドルと、2年ぶり高値を付けていた。
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