• 2024/01/12 掲載

ユーロ圏の弱い成長、中欧の格付け下振れリスクに=S&P

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Gergely Szakacs

[ブダペスト 11日 ロイター] - S&Pグローバルのディレクター、カレン・ヴァルタペトフ氏は11日、ユーロ圏の経済低迷が長引いた場合、中欧の景気回復の見通しに悪影響を及ぼす可能性があるとした。また、これは最終的に同地域のソブリン格付けに下方圧力をかけかねない重要なリスクだと指摘した。

今週初めに発表されたデータでは、欧州最大の経済大国であるドイツの鉱工業生産が減少したのに続き、チェコとハンガリーでも11月の鉱工業生産が減少。中欧諸国の景気回復に対するリスクを浮き彫りにした。

同地域の対独輸出依存度は過去数十年で低下しているが、チェコは依然として輸出の3分の1がドイツ向けとなっている。ポーランドとハンガリーの対独依存度も高い。

S&Pは、今年の中欧の経済成長はユーロ圏を上回るとみている。ただ、「独経済の後退が長期化し、より構造的な弱さを見せるようなことがあれば、内需主導の力強い回復にはかなりのリスクがある。成長率の低下は財政を圧迫し、政府債務を増加させる可能性もある」(ヴァルタペトフ氏)という。

中欧では今年から来年にかけ、大統領選挙や議会選挙など、選挙が目白押しであることから、財政健全化に対するリスクは高いとみられている。

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