- 2024/01/09 掲載
〔情報BOX〕能登半島地震による企業への影響
[東京 9日 ロイター] - 1日に発生した能登半島地震による企業への影響は以下の通り。(カッコ内は発表・確認日)
《1月9日》
◎東芝
石川県能美市の加賀東芝エレクトロニクス(半導体を生産)で、引き続きクリーンルームの排気配管の修復を最優先に取り組んでいる。製造装置について、石英などの破損が確認され、交換などを進めているが必要数の確保に時間がかかる可能性がある。
被害の小さかった一部生産工程は9日より操業を再開。新規投入および被災前の生産能力復帰時期は決まり次第発表する。
◎KOKUSAI ELECTRIC
製造・開発の中枢である富山事業所では、9日から通常の事業活動を順次開始。グループ会社拠点や建設中の砺波事業所(仮称)に大きな被害はなかった。被災地域に所在するサプライヤーの状況は、ごく少数ながら大きな被害が生じている企業があるが、KOKUSAIは現時点で十分な在庫量を保有、代替調達が可能であることから、事業活動に支障は生じない見込み。富山事業所を中心とする物流網も大きな支障がないことを確認した。連結業績への影響は軽微の見通し。
◎ジャパンディスプレイ
石川工場(石川県川北町)で配管の損傷、漏水、ボイラー停止等が発生していたが、1月8日から生産装置の立ち上げを開始した。
クリーンルームの温湿度調整等に必要な重油や液化石油ガス(LPG)の安定確保が課題で、確保に努める。今後は全ての装置の正常な稼働を確認した上で、早期に通常の生産体制に戻すことを目指す。業績への影響は精査中。
◎クスリのアオキホールディングス
北陸が地盤で石川県内に100店舗を展開し、当初7店舗の営業中止を発表していたが、9日から県内全店舗の営業を再開した。
《1月8日》
◎サンケン電気
石川サンケンの堀松工場・能登工場の生産設備では確認の終わった設備で順次、生産再開に向けた準備を開始。志賀工場は停電が続いており、非常用電源を確保して被害確認を開始した。
《1月7日》
◎トヨタ
8日の週は国内完成車工場の生産稼働を予定通り実施。15日以降の稼働は状況を確認しながら別途判断する。
《1月5日》
◎村田製作所
北陸3県の生産拠点のうち、石川県の小松、ハクイ(羽咋市)、ワクラ(七尾市)、穴水、富山県の氷見の5拠点は生産再開に向けてインフラと設備の状態を確認中で、再開時期は改めて公表するとしている。
富山村田製作所(富山市)は3日から、福井村田製作所の武生事業所、宮崎工場は4日から一部生産を開始、鯖江(福井県)は6日から順次再開予定。金沢村田製作所の金沢事業所と能美工場、福井県の金津(あわら市)、アスワ(福井市)は9日から順次再開予定。
◎北国銀行
輪島、珠洲など6支店で休業。3日の発表では5支店だった。ATMのみ稼働は8支店。いずれも石川県内の店舗で、営業開始時期は未定。
《1月4日》
◎信越化学
地震を受けて操業を停止していた直江津工場は3日から一部設備で操業を再開。今後、確認が取れた設備から順次操業を再開する。
◎北陸電力
電力供給設備等が被害を受け石川県内を中心に停電が発生しており、現在も復旧に向け対応中。現時点で地震による業績への影響は不明で、今後明らかになった時点で速やかに知らせる。
◎EIZO
EIZOエムエスの羽咋工場・七尾工場で、建物や生産設備に一部破損等の被害を確認。道路の寸断・断水や停電など生活インフラへの影響も出ており、特に震源地に近い七尾工場では生産活動再開までに一定の時間を要する見込み。調達・物流面の影響についても確認を進めている。
本社・工場(石川県白山市)の建物や生産設備への被害は軽微で、予定通り4日から稼働している。
全工場で従業員の人的被害はない。
《1月2日》
◎シャープ
石川県白山市に工場がある。人や建物などへの大きな被害は確認されていない。
◎コマツ
石川県小松市と金沢市、富山県氷見市に工場があり、現在も確認中だが特に大きな被害の情報はない。予定通り5日から稼働を見込む。
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