- 2024/01/04 掲載
前場の日経平均は続落、米ハイテク株安を嫌気し一時700円超安
[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比415円59銭安の3万3048円58銭と続落した。国内で休場だった年始の米ハイテク株安が嫌気されたほか、能登半島地震の影響を見極める動きが先行し、一時700円超安に下落した。一方、地震の影響は限定的との見方もあり、朝安後には下げ幅を縮めた。
日経平均は271円安で寄り付いた後も下げ幅を拡大し、一時770円安の3万2693円18銭に下押しした。米金利が上昇して米ハイテク株安となる中、日経平均への寄与度の高い半導体関連や電子部品、グロース株が軟調となり指数を押し下げた。
市場では「休場中の米国での金利上昇、株安をまとめて織り込んだ。地震や空港での事故が続いたことで、いったん手仕舞う海外投資家がいたかもしれない」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方が聞かれた。中東での地政学リスクの高まりを警戒する声もあった。
もっとも、地震の経済影響は限定的との見方も聞かれ、大幅下落後はバリュー株を中心に買い戻された。日経平均は下げ幅を縮小し、TOPIXはプラスに転じる場面もあった。TOPIXグロース指数は0.9%安の一方、同バリュー指数は0.7%高で、バリュー株が相対的に優位だった。
震災の復興需要を先取りする形で建設など関連株がしっかり。地政学リスクの高まりを受けて原油高となる中、鉱業や石油・石炭製品も堅調。運賃上昇の思惑が継続した海運は大幅高となった。ドル/円が143円台に円安に振れ、輸送用機器など輸出関連株の支えになった。
TOPIXは0.09%安の2364.23ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆1593億4600万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や鉱業、石油・石炭製品など23業種で、値下がりは電気機器や精密機器、その他製品など10業種だった。
日本郵船が昨年来高値を更新。鹿島建設やトヨタ自動車は堅調だった。一方、東京エレクトロンは大幅安。ファーストリテイリング、ソフトバンクグループは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが964銘柄(58%)、値下がりは648銘柄(39%)、変わらずは45銘柄(2%)だった。
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