中国ＥＶ蔚来汽車のＣＥＯ、ＥＵの補助金調査をけん制

[上海 ２１日 ロイター] - 中国の電気自動車（ＥＶ）メーカー、蔚来汽車（ＮＩＯ）の李斌最高経営責任者（ＣＥＯ）は２１日、各国政府に対し、孤立主義ではなく、オープンな態度を望んでいると述べた。同社初のスマートフォンを発売した後のメディア向けイベントで語った。欧州連合（ＥＵ）欧州委員会が先週、中国製ＥＶへの政府補助金を巡る調査を開始しており、こうした動きをけん制したものとみられる。

李氏は中国のＥＶなど「新エネルギー車（ＮＥＶ）」の発展から得るべき教訓は、開かれた態度で競争を歓迎し、利用者や世界の持続可能な発展に利益をもたらすことだと指摘。秦力洪総裁は「当社の業績はまだ赤字で、欧州で売っている当社製品は安くない」と強調した。

李氏は「市場環境がよりシンプルになることを望む。起業家として、政府や民間セクターはＮＥＶ業界をプラスの方向に導いてくれると期待している」と話した。

欧州委によると、欧州で販売されたＥＶにおける中国勢のシェアは８％に上昇しており、２０２５年までに１５％に達する可能性がある。フォンデアライエン欧州委員長は先週、中国製ＥＶは「巨額の国家補助金によって価格が人為的に低く抑えられている」と批判した。