- 2022/12/14 掲載
米ユナイテッド航空、ボーイング787と737MAX大量発注
ボーイングにとっても発注は大きな恩恵になる。787は品質問題が頻発して昨年5月に納入を停止し、米連邦航空局(FAA)が求めた安全対策を実施して今年7月に承認され、8月に納入を再開。MAXシリーズを巡っては2018年と19年の墜落事故をきっかけに安全基準強化を義務付けた米議会と改修日程などでもめているほか、今年は納期遅れの問題も悪化した。
ユナイテッドによると、契約では737MAXを24─26年に追加で44機、27─28年に56機納入を受ける購入オプションが付く。
ただ、こうした発注によってユナイテッドは向こう2年の設備投資支出が計200億ドルになると見込まれており、市場アナリストからは、32年までに700機の新規引き渡しを受けることで同支出が500億ドルに膨らむとの懸念も出ている。同社の当局提出文書によると、バランスシートの健全性を重視して債務削減計画も進めることになっている。
一方、ユナイテッドは既に発表していたエアバスのA350の45機発注計画について、再度遅れる見込みで、早くても30年になると表明した。ユナイテッドのスコット・キルビー最高経営責任者(CEO)は記者団に対し、エアバス納入が半ば置き去りにされる理由について、ボーイングの中型機787拡充に対応するため操縦士を年2500人のペースで増員する必要とその負担を挙げた。
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