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- 2012/05/25 掲載
「ソーシャル」や「シェア」は既存の概念か?「生産」「消費」「仕事」の再定義を行う
これからの働き方やビジネスの在り方
スマート社会に向けて生産・消費・仕事を再定義
国際大学GLOCOMの産学共同プログラム、FTM(フューチャー・テクノロジー・マネジメント)フォーラムの第1回シンポジウムが先日都内で開催された。2部構成の同シンポジウムは、第1部に団塊世代を中心とする「レッドテーブル」と呼ばれるメンバーが、第2部では若手の次世代リーダーを中心とする「グリーンテーブル」と呼ばれるメンバーが、それぞれ議論の中間報告を行う。本記事では、第2部のグリーンテーブルの報告の模様を紹介する。第1回の議論では、「ソーシャルネットワークはモノづくりを変えるか」をテーマに、kamado 代表取締役社長の川崎裕一氏を中心に討論した。ソーシャルメディア時代を迎え、若手の間ではある価値観の変化が現れたという。それが「シェア」(共有)だ。
「何かを我慢して共有するのではなく、自分が共有したいと欲するから共有する。消費の方法や経済圏の考え方に影響を与える発想だ。」(庄司氏)
第2回は、日本マイクロソフト 技術標準部部長の楠正憲氏を中心に「生産性の再定義」を議論した。同会合では、マイクロソフトが作成した5~10年後の未来を描く「Productivity Future Vision」というビデオを視聴した。同ビデオは、今ある技術が実用化されて実装された社会を描いたもので、未来を創る道具はほぼすべて手中にしていることを示す内容だ。では、その先に何をしたいのかを考えたとき、「膨大な情報をどのように分析してシンプルな提案に変えるか、洞察の方法が問われる時代になる」(庄司氏)との見解が出された。
第3回は、アイスタイル 取締役兼@cosme主宰の山田メユミ氏を迎え、「消費はこの先どう変わるのか?」を議論した。消費者はコンピュータ技術を駆使してスマート(賢く)になっており、企業も消費者の発信情報などを活用して商品開発に活かしている。しかし、これが続くと、必要なものを必要なだけ手に入れるという縮小経済に陥る可能性がある。それが果たしてスマートな社会なのか、議論の余地があると庄司氏は述べた。
最後の第4回は、「個と仕事とソーシャル」を題材に、ユーザーローカル 製品企画・開発担当の閑歳孝子氏とともに企業内での個人と仕事の関わりについて議論した。「自分と密接したテーマで、非常に議論が盛り上がった」と話す庄司氏は、会社組織の中で若手が主導的な役割を目指そうとしてもトップの障壁が大きく、なかなかプロジェクトに参加できない現状を指摘した。
「これからの日本企業は若手社員の活動を増やす小規模単位のプロジェクトや、社外活動を支援したり、ソーシャルメディア上で携わる製品の発言を支援したりすることが重要なのではないか。」(庄司氏)
この4回の議論では、どのような「スマート社会」を目指したいのかを念頭に、先入観にとらわれず現実を直視してビジョンを作ることを目指したという。そのためには「生産」「消費」「仕事」の再定義を行うところから始めたいとして、庄司氏は次のディスカッションに課題を提示した。
【次ページ】「ソーシャル」や「シェア」は既存の概念に過ぎない?
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