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プロセス製造における「技能伝承」の課題、どう乗り越えるか?
1990年後半、化学メーカーのダイセルは、それまでの同社の成長を支えてきた人材が一斉に退職のタイミングを迎え、工場運営における技能・ノウハウの伝承の課題に直面していた。この時、同社は同じ問題を繰り返さないために、工場運営における改革を「人・組織」「生産システム」「情報システム」の3つの視点から進めたのだ。具体的には、技能・ノウハウを標準化すべく、工場内の仕事を水平的な機能(生産部門、製造技術向上部門、品質保証部門など)と垂直的な機能(サプライチェーン)に整理し、機能別の工場運営に変えつつ、機能別運営を実現するために工場内で生成されるデータの一元的に管理するなどのデータ基盤を構築した。同時に、人とシステムの役割分担を整理するなど、工場の働き方改革をおこない工場運営の全体最適化を推し進めた。
こうした改革の成果は明確に表れたという。従業員の作業負荷は9割程度削減されたほか、ノウハウの標準化・ソフトの簡素化などにつながり、結果として利益率の向上にもつながったのだ。
しかし、完成度の高い改革であるからこそ、完成後は陳腐化するという。ダイセル 東京本社 社長室長/モノづくり革新センター長の三好史浩氏は、「綿密に作りこまれた仕組みは、仕組み通り運営することが目的化してしまい、工場本来の目的をぼやけさせてしまいます。この仕組みを基盤としつつも、新たに現代に合った仕組みに作り変えることが我々の次の世代の役割と考えています」と語る。
それでは、同社はどのように「工場運営の仕組み」を作り変え、ものづくりを高度化させていったのだろうか。
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