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「トップダウン統制型」脱却のカギは、バックオフィスのオープン化
ピラミッド構造のもと、トップが方針を示し全員が合意した上で、決定に沿って業務を遂行していく。こうしたトップダウンの統制管理が、長らく大企業を中心とした日本企業の「勝ちパターン」を支えるマネジメントだった。だが、ビジネス環境が激しく変化し続ける今、この組織の在り方が1人ひとりの思考停止を招き、日本企業の変革や成長の妨げになっているのは周知の通りだ。では、変革を進めつつイノベーションを創出し、変化の時代を勝ち抜くための、新たな組織の在り方とはどのようなものか。沢渡氏はその理想形を「既存事業を回す統制型の組織に、社内外の人たちがつながるオープン型の組織を組み合わせた、ハイブリッド型のマネジメントスタイル」と定義する。
「既存事業の深化と新規事業の創出を両輪として回す、『両利きの経営』の必要性が叫ばれています。これは、組織づくりも同じです。職種や部門ごとの最適な働き方を生かしながら、統制型とオープン型の良いところを組み合わせて、パフォーマンスを最大化していく。そのためには、最初にバックオフィスを統制型からオープン型へと進化させるべきだと考えます」(沢渡氏)
情報や取引関係の垣根を低くして、社内外の人とつながるオープンな組織。それをまず各業務部門を支えるバックオフィスで実現することが、共通基盤を築くことにつながり、変化と混迷の時代を切り開く成長エンジンになる。その実現には、3つのシフトが必要だと沢渡氏は指摘する。
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