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  • 2021/09/17 掲載

SAP 2027年問題、「最小コスト」で乗り越えるために必要な“方針転換”とは?

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国内で2000社以上といわれるSAP ERPユーザーに、避けられない課題が迫っている。SAPは2020年2月、SAP ERP 6.0のサポート期限を2025年から2027年まで延長した。2年の猶予ができても、SAP ERPの移行がコストも時間もかかる大規模プロジェクトになるのは変わりない。S/4 HANAをブラウンフィールド方式(コンバージョン)で移行するのか、グリーンフィールド方式(新規導入)で移行するのか。どちらを選ぶにしても、限られた時間で極力コストを抑えながら、確実にSAP ERPの移行・導入を成功させる方法を探ってみたい。

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もう先延ばしにできない「SAP 2027年問題」
(Photo/Getty Images)

「SAP 2027年問題」を乗り越えるカギはどこに?

 ERPは移行にも新規導入にも、膨大な時間やコストがかかる全社的プロジェクトだ。とりわけ現行のSAP ERPからSAP S/4HANAに移行する場合、さらに問題は複雑になり工程もふくらむ。ブラウンフィールド方式(コンバージョン)では、移行後も存続させる機能をすべて洗い出し、それが本当に必要なのかどうかの評価も含めた全面的な棚卸しが必要だからだ。

 一方、ゼロからSAP S/4HANAを導入するグリーンフィールド方式の場合も、自社のビジネスを棚卸しする作業が発生する。いずれにしてもSAP ERPのマイグレーションは、タイムリミットが2年先に延びたからといって、乗り越えるべき多くの課題は減っていない。

 しかもこれらを今までのような、できるだけ多くの人材を動員して乗り切ることは不可能だ。システムは年々巨大化・複雑化し、データ量は飛躍的に増えている。にもかかわらず、優秀な技術者は相変わらず足りない。

 この危機的な状況を一体どうやって乗り越えればよいのだろうか。答えはシンプルだ。「人手に頼らない、最新のテクノロジーを活用した効率化、自動化」へと、プロジェクトの方針そしてユーザー自身のマインドを大きく切り替える時期がやってきている。

この記事の続き >>
・SAP ERPユーザーが抱える3つの深刻課題
・なぜ、数人がかりで1カ月以上かかっていた影響分析を「48時間以内」にできる?
・東京エレクトロンは工数を40%削減、総勢300名規模のS/4HANA導入プロジェクト

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