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  • 2021/04/23 掲載
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あらゆる分野でAI(人工知能)が当たり前のように使われる時代になった。AIをいかにビジネスへ活用できるのか、これからは問われることになる。横浜ゴムでは2020年10月、「HAICoLab(ハイコラボ)」を発表した。横浜ゴムはAIをどのように利用・活用しているのか。人とAIとタイヤ開発が、どのように関わっているのか。横浜ゴム AI研究室 エグゼクティブフェロー・研究室長である小石 正隆氏に聞いた。

デジタル革新の主役が「人」である理由とは?

 「タイヤ」と「AI」とはイメージ的にはほとんど結びつかない。だが世界的なタイヤ・ゴムメーカーである横浜ゴムは、「Humans and AI collaborate for digital innovation」という言葉をもとにした造語「HAICoLab(ハイコラボ)」を提唱している。つまり「人とAIとの協同研究所」といったニュアンスを持つ言葉と言えるだろう。

 横浜ゴムでは、AIを研究開発や製品開発に適応させることにより、人とAIとの効果的な連携を実現し、タイヤの開発を行っているという。AI研究室のエグゼクティブフェロー・研究室長である小石正隆氏は「人とAIの協奏」という言葉を使って説明している。

「私たちは人こそがデジタル革新を成しとげる主役であると考えています。AIはデータが存在しない未踏領域が苦手です。人間のひらめきを活用する仮説設定と計算科学シミュレーションで未踏領域でのデータ収集を可能にし、AIが得意とする膨大なデータ処理能力との協奏により、新たな発見をうながしていくのです」(小石氏)

 既存のタイヤを繰り返しテストし、耐久性や路面に対する運動性能などのデータ取ることは可能だが、まだ開発されていないタイヤ、存在していないタイヤをテストすることはできない。しかし人とAIと計算科学が手を組んでお互いの得意分野を活かすことで、同様のことが可能になると小石氏は語る。

この記事の続き >>
・タイヤ開発でAIをどのように利用・活用するのか?
・「人」「AI」「計算科学」で生まれる新しい知見とは?
・材料開発の3つのプロセス「予測」「探索」「理解」とは?

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