トヨタGや大林組はもう取り組んでいる、ブロックチェーンによる“サプライチェーンDX”
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デジタル変革になぜパートナーシップが求められるのか
2018年9月、既存システムが抱える課題を「2025年の崖」と記したことでも話題となった、経産省の『DXレポート』。2020年12月にその第二弾となる『DXレポート2』の中間報告が公表された。そこで強調されているのは、競合他社やベンダー企業との協調など、パートナーシップの重要性だ。ITシステムを個々の企業で開発するのではなく、業界内の他社や関係者が一丸となって、デジタル活用の共通プラットフォームを構築することがDX成功のポイントの1つだという。
製造やエネルギー、物流などの業界は、最近のコロナ禍はもちろんのこと、震災や国内外の天候災害などによりサプライチェーンの分断を度々経験してきた。自然災害や疫病などの予防は難しいため、外的変化に柔軟かつ迅速に対策できる体制を敷くことで変化の影響を最小限に止める、レジリエンス(回復力、弾力)の強化が課題だ。
そのために必要なのがサプライチェーン横断型の共通デジタルプラットフォーム。自社だけでなく、関係各社が状況をリアルタイムに把握することで、社会全体を強靭にする。共通プラットフォームの成立には、サプライチェーンを構成するすべての企業が参加し、それらのデジタルデータを一元管理することが望まれる。
しかし、誰が共通プラットフォームを管理するのか、データ資産を社外に預けてよいかなど、集中型台帳による一元管理では種々のリスクが浮上する。これらの課題を解決できるとして注目を集めているのが、分散型台帳の仕組みであるブロックチェーンだ。諸外国はもちろん、トヨタグループや大林組など、すでに取り入れている企業も存在する。その特徴やメリットを見てみよう。
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