- ありがとうございます!
- いいね!した記事一覧をみる
ほとんどの企業はまだデータを取り始めたばかりのフェーズ
──「ビッグデータ」という言葉が登場して、ずいぶん経ちましたが、データの重要性は広く認知されたのでしようか。喜連川氏:バズワードとも思われていた「ビッグデータ」ですが、オバマ政権におけるビッグデータ・イニシアティブから4年が経過しました。いまだにこの言葉は消えていません。4年持つキーワードはかなりしっかりしているということではないでしょうか。
すなわち、ビッグデータはITの底流を根源的に変えるという見方が今日の主流といえるでしょう。米国の国立科学財団(NSF)が、2016年5月の国家科学審議会(NSB)において、次の10年間で重要となる10個のビッグアイデアを報告したのですが、そこには「21世紀の科学工学のためのデータの活用(Harnessing Data for 21st Century Science and Engineering)」が含まれています。何を今さら、という印象もありますが、やはり、改めてデータの重要性が認識された結果だと思います。
もう1つは、最近のITの潮流で重要なキーワードはAIとIoTではないかと思うのですが、AlphaGoに代表される深層学習と呼ばれているAIの手法は、非常にデータドリブンで、データがないと動きません。学習のためには極めて膨大なデータが必要であり、データの重要性が広く認識されつつあるといえます。
さらにはIoTというキーワードもよく耳にするわけですが、IoTはビッグデータを収集基盤として捉えられることがマジョリティです。IoTで捕まえられたデータ、つまりビッグデータを解析するという構図となっており、ビッグデータとは切っても切れない関係になっているといえます。
要するに最近ビッグデータ以降生まれているキーワードも実は大量データと密接に関係しており、ポイントは「データの時代」に入ったということです。そして、従来に比べて圧倒的に大量となるビッグデータの器としてのストレージが非常に重要になったと言えましょう。
──一方で、データの保存にはコストがかかるため、多くの企業は、どんなデータをどれくらい集めて保存すればいいのかに頭を悩ませています。
喜連川氏:それはそのとおりだと思います。何でもかんでも保存すれば、データがあふれるのは当たり前です。ただ、ほとんどの企業は、これまで取っていなかったデータを取ろうとしているフェーズではないでしょうか。すでにデータを山のように持っていて、さらに取るという企業もあるのかもしれませんが、少数でしょう。金融のようにデジタライゼーションが極度に進んでいる分野はあるものの、全体を見れば、まだまだデータを取り過ぎて困ってしまうという領域からは、距離のあるセグメントのほうが多いと思います。
これからはデータの取り方をデザインする時代
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!