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DXは加速するも未だ残された課題とは
経産省「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」委員で、上記レポートの策定者の1人でもある名古屋国際工科専門職大学の情報工学科学科長教授 山本修一郎氏は、2022年8月に公表された『DX推進指標自己診断結果分析レポート(2021年版)』の結果を受けて、DXの取り組みの現状をこう分析する。
「レポートの結果を見ると、DXに向けた取り組みが加速していることがわかります。小規模企業でも本格的なDXの取り組みに移行する企業が出てきて、先行企業と非先行企業の危機感の差が縮まってきました」(山本氏)
このように山本氏はDXが着実に浸透している現状を評価しつつ、未だ多くの課題が残っている点にも警鐘を鳴らす。
「その一方で、ITシステムに関する指標の成熟度や人材育成・確保に関する指標などの進展は停滞していることが見えてきました。これらが今後のDX戦略のポイントになるでしょう」(山本氏)
DXの重要性や必要性の理解は深まっているものの、DXに成功する企業とそうでない企業がはっきりと分かれ始めている。次章以降では、それぞれの企業の特徴や、DXの実現に向けて必要なデザイン思考について、成功事例をもとに山本氏が解説する。
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