• 2021/11/16 掲載

弱い投資、革新、経営が英生産性を阻害=調査

ロイター

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
[ロンドン 15日 ロイター] - ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスと英シンクタンク、レゾリューション財団は15日、英国の低い生産性の主要因は企業投資の少なさ、経営の弱さ、余りにも少ない商業的な特許とする調査を発表した。これらの問題は長年にわたって政策立案者らを悩ませてきた。 

この調査によると、英国の2019年の設備投資は国内総生産(GDP)の10%だったのに対し、米国、ドイツ、フランスの平均は13%。また、英国の企業の研究開発への投資は他国を下回った。

ジョンソン英首相は先月、英国の生産性の問題を強調し、欧州連合(EU)からの低賃金労働者の移民を理由として挙げた。だが、同意した経済学者はほとんどいなかった。

英国の労働時間1時間当たりの生産性は日本、イタリア、カナダを上回っているものの、米国、ドイツ、フランスを15%程度下回り、金融危機以降ほとんど成長していない。

イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のジョナサン・ハスケル委員は、企業の投資を押し下げている要因として、英国のEU離脱(ブレグジット)が大きく影響していると指摘。16年の国民投票後に影響しており、今後もそうあり続ける可能性があるとしている。

ハスケル氏は「政治的な理由でブレグジットを支持するのは全く構わないが、経済的な観点からはブレグジットに至るまでの不確実性、離脱協定の交渉にまつわる一連の瀬戸際的な状況は投資に非常に悪い影響を与えた」と言及した。

特に社内でのソフトウェア開発など「無形資産」の投資に重点を置く企業にとっては、資金調達へのアクセス不足がより大きな障壁であっただろうと指摘した。

経営慣行に関する世界調査によると、米国、ドイツで英国より質が高い経営が実践されている。

英国の製造業の規模が小さいことや、生産性の企業間格差の大きさ、労働者が「ゾンビ企業」に閉じ込められていることといった一般的に挙げられる要因では、英国の生産性の低さを説明できない。

レゾリューション財団の調査ディレクター、グレッグ・スウェイツ氏は「英国の非生産的な企業のロングテールに注目するよりも、企業の投資やイノベーションの方法、スタッフの管理や訓練の方法を経済全体で改善していく必要がある」と指摘した。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます