- 2021/11/15 掲載
日経平均は3日続伸、主力株の一角で上場来高値ラッシュ
朝方に内閣府が発表した2021年7―9月期実質国内総生産(GDP)1次速報は前期比0.8%減、年率換算で3.0%のマイナス成長となった。半導体不足や東南アジアの新型コロナ感染拡大に伴う部品の供給制約で自動車の生産が滞ったことが影響した。ロイターが実施した民間調査では前期比0.2%減、年率換算で0.8%減になると予想されていた。
日経平均は寄り付きで続伸となった後、一時前営業日比251円91銭高の2万9861円88銭で高値をつけた。ただ、市場予想を下回った国内GDPや時間外取引での米株先物のさえない動きが重しとなり、積極的に上値を追う展開にはならなかった。個別では、前週末12日に業績見通しの上方修正と配当予想の引き上げ発表した東京エレクトロンの株価上昇に連れ高する形で、半導体関連株中心が底堅い動きとなった。
市場では「日経平均・TOPIXなどの指数自体は上値は重いものの、好業績銘柄やテーマ性の高い銘柄はしっかり。11月は株高となるアノマリーもあるので、これらが意識され年末にかけて株高のエンジンをかけていくのではないか」(アイザワ証券の市場情報部長、坂瀬勝義氏)との声が聞かれた。
個別では、東京エレクトロン、レーザーテック、SCREENホールディングスなどの半導体関連銘柄や、トヨタ自動車、デンソーなどの自動車関連銘柄も軒並み上場来高値更新となった。三菱自動車工業も年初来高値を更新した。
そのほか、ソフトバンクグループ、エムスリー、ファナックもしっかり。電通グループ、ファーストリテイリング、キッコーマンは売られた。
TOPIXも3日続伸し、前営業日比0.39%高の2048.52ポイントとなった。東証1部の売買代金は2兆6394億0800万円だった。東証33業種では、サービス業、輸送用機器、パルプ・紙などの15業種が値上がり。保険業、海運業、空運業などの18業種は値下がりした。
東証1部の騰落数は、値上がり1054銘柄に対し、値下がりが1029銘柄、変わらずが100銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29776.80 +166.83 29807.37 29,718.21─29,861.88
TOPIX 2048.52 +7.92 2052.72 2,045.25─2,057.89
東証出来高(万株) 116341.00 東証売買代金(億円) 26394.08
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