- 2021/11/15 掲載
中国10月新築住宅価格、前月比で15年2月以来最大の落ち込み
[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表したデータに基づきロイターが算出した10月の主要70都市の新築住宅平均価格は、前月比0.2%下落した。2015年2月以降で最大の落ち込みとなった。全国的な需要低迷や当局の投機抑制策に圧迫された。
前月比で下落したのは15年3月以来。9月は横ばいだったが、一部アナリストは独自に算出した新築住宅価格がわずかに下落したと指摘していた。
前年比では3.4%上昇と、伸び率は9月の3.8%上昇から鈍化し、1月以来の低い伸びとなった。
中国の不動産市況は5月以降、顕著に鈍化した。不動産開発大手の流動性問題などを巡る動揺が背景にある。
中国の国務院(内閣に相当)は先月、固定資産税に当たる不動産税を一部地域で試験導入すると発表した。投機を抑え、過熱する相場を鎮静化したい考え。
中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は9月に、銀行は低価格住宅を求める「実需」に対応し、住宅購入者に金融支援を行うべきと表明。投機目的でなく正当な購入者を罰するような柔軟性に欠けるルールを避け、住宅ローンと頭金の要件を差別化するよう求めた。
中国の銀行は最近、一部都市で住宅ローンの実行を加速している。住宅購入者に安心感を与えるとともに、資金に窮していた開発業者は販売が完遂できるとして胸をなでおろしている。
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