- 2021/02/17 掲載
国債利回り上昇でドル高、ビットコイン初の5万ドル台乗せ=NY市場
この日の取引で米10年債利回りが新型コロナウイルス感染拡大前の2020年2月以来の水準に上昇。景気を巡る楽観的な見方でリフレーショントレードが加速する中、一段のドル押し上げ要因となった。
ニューヨーク連銀が朝方発表した2月の同州製造業業況指数は12.1と、前月の3.5から上昇。セントルイス地区連銀のブラード総裁はCNBCのインタビューに対し、米金融情勢は現時点で「全般的に良好」との認識を示し、経済成長は中国を上回る可能性があるとの見方を示すなど、楽観的な見方が広がっている。
スコシアバンク(トロント)のチーフ外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「国債利回りの上昇がドル支援要因になっている」と指摘。ただ「利回り上昇はインフレ高進を伴うとの認識も広がっている」とし、「きょうの動きが全般的なトレンドを示しているかは不明だ。ドルはこの先、軟化する可能性がある」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は一時90.117と、1月26日以来の低水準を付けたが、その後切り返し、終盤の取引では0.21%上昇の90.508。
ビットコインの上昇について、オズボーン氏は「大企業が投資する中、正当性が高まってはいるが、現時点ではまだ投機的な動きのようにみえる」とし、懐疑的な見方を示した。
ユーロは対ドルで当初の上げから反転し、取引終盤は0.1%安。
ドルは安全通貨と見なされる円に対しても上昇。円は対ドルで200日移動平均を下回ったほか、ユーロ、豪ドル、スイスフランに対しても下落した。
リスク選好度に敏感に反応する豪ドルは対ドルで1カ月ぶり高値、ニュージーランドドルは5週間ぶり高値を更新。原油高を受け、カナダドルとノルウェークローネも一時上昇した。
ドル/円 NY終値 106.04/106.05
始値 105.38
高値 106.06
安値 105.35
ユーロ/ドル NY終値 1.2104/1.2108
始値 1.2163
高値 1.2169
安値 1.2096
(表はリフィニティブデータに基づいています)
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