- 2021/02/16 掲載
独VW、半導体不足はサプライヤー側の生産計画が原因と示唆
VWは昨年12月に半導体不足についていち早く指摘。半導体メーカーは自動車部門の早い立ち直りに生産が追い付かない状態に陥り、その結果、自動車各社は生産の縮小や停止を強いられた。
VWの幹部は匿名を条件にロイターに、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)により世界各地で自動車生産が停止していた昨年4月時点で同社は既に、サプライヤー側に2020年下半期の力強い回復を見込んでいると伝えていたと述べた。
同社は、昨年11月末にサプライヤーのうち1社から半導体不足について知らされたが、警告のタイミングが遅過ぎたとしている。
幹部は「われわれは当社側の要求を早い段階で伝えていた。要求を裏付ける当社の予測も伝えていた」と強調。「サプライヤーがわれわれの数字を信じないで自らの予測を参考にするのならば、そのようにわれわれに知らせるべきだった。実際は知らされなかった」と語った。
今回の問題では、自動車サプライチェーンの脆弱性を特定することが課題として浮上しているほか、半導体不足の責任の所在を明確にすることが、今後訴訟に発展した場合に重要になるとみられる。
自動車メーカーは半導体の調達で家電業界と競っており、現在の半導体不足は複合的な要因がありそうだ。
同幹部は、異なる需要予測が現在の問題を招いた可能性があると指摘。VWは半導体の供給が2021上半期も逼迫状態が続くと予想している。
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