- 2021/02/15 掲載
小売り、製造業で影響広がる=スーパー休業、工場停止も―福島沖地震
福島県沖で発生し最大震度6強の揺れを観測した地震で、小売業や製造業に影響が広がっている。イオンは福島、宮城両県のスーパーやショッピングモール計9店舗で、イトーヨーカドーは福島県内の1店舗で設備破損により14日の営業を取りやめた。また、茨城県でルネサスエレクトロニクス、千葉県では三井化学の工場の操業が停止した。
イオンは「イオン相馬店」(福島県相馬市)などスーパー5店舗と、「イオンモール名取」(宮城県名取市)などショッピングセンター4カ所で、天井や配管が破損したため14日の営業を終日休止。「イオン浪江店」(福島県浪江町)は開店時間を遅らせた。イトーヨーカドーは郡山店(同郡山市)で建物や設備が破損し、臨時休業した。
コンビニエンスストアでは、セブン―イレブンが東北エリアを中心に約300店舗で停電。棚から商品が落ちるなどの被害が出たが、14日午後5時までに全店で営業を再開した。ファミリーマートは福島県を中心に約60店舗が停電や商品落下で一時休業したが、商品の配送に大きな影響はなく順次営業を再開。ローソンも全店で営業再開した。
このほか、三越伊勢丹ホールディングスは仙台三越(仙台市)で商品の一部が破損するなどの被害が出たことから14日の臨時休業を決めた。また、高速道路の通行止めなどにより、日本郵便と佐川急便で郵便物や荷物の配達が遅れている。
製造業では、半導体大手ルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)が操業を停止。安全確認作業を進めた。三井化学も市原工場(千葉県市原市)が停電により操業を停止。再開には10日程度を要するという。キリンビール仙台工場(仙台市)も壁や天井の一部が破損し、缶ビールの製造を休止している。また、経済産業省によると、14日午後4時時点で火力発電所10基以上が停止している。
一方、トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の宮城、岩手県内にある3工場や、パナソニックの宮城、福島、栃木県内の計12工場は目立った被害が確認されていない。
【時事通信社】
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