- 2020/12/01 掲載
米ズーム、売上高見通しが予想上回る 第3四半期は利益率低下
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う在宅勤務拡大の流れを受け、有料のサブスクリプションサービスへのシフトが進む中、ズームのユーザー基盤は急速に拡大している。
しかし、こうした急成長にはコストの増大が伴っている。ズームはデータセンターの一部を自社で運営する一方、需要の増加に対応するため、クラウドコンピューティングサービスで、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、オラクルといった外部企業に依存している。
これらの費用や多くの無料ユーザーに圧迫され、第3・四半期の粗利益率は66.7%に低下。リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想(72.1%)を下回った。新型コロナのパンデミック前の平均は約80%だった。
また、従業員10人以上の法人顧客は43万3700社と前年同期比485%増えたものの、前期比では17%の増加にとどまった。第2・四半期は前期比で40%増加していた。
ローゼンブラット・セキュリティーズのシニアリサーチアナリスト、Ryan Koontz氏は、法人顧客の伸び鈍化はズームがIT(情報技術)大手に押されている可能性を示していると指摘した。
ただ、ズームは第4・四半期の売上高を8億0600万─8億1100万ドルを見込んでおり、リフィニティブのデータによるアナリスト予想(7億3010万ドル)を上回った。
第3・四半期の売上高は367%増の7億7720万ドルで、こちらもアナリストの予想平均(約6億9400万ドル)を上回った。
普通株主帰属の純利益は1億9840万ドル(1株当たり0.66ドル)。前年同期は220万ドル(同0.01ドル)だった。
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