- 2020/10/30 掲載
午後3時のドルは104円前半、ユーロ/円は3カ月半ぶり安値
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後3時現在 104.21/23 1.1678/82 121.73/77
午前9時現在 104.54/56 1.1677/81 122.09/13
NY午後5時 104.61/64 1.1674/76 122.11/15
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の104円前半。米大統領選を巡る不透明感や欧米での新型コロナ感染拡大が続く中、米株先物やアジア株の下落がリスク回避の円買いを誘う流れとなった。ユーロ/円は3カ月半ぶりの安値を付け、ドル/円の上値を抑えた。
月末の五・十日にあたるこの日は、仲値にかけて輸入企業のドル買いが先行し、ドルは一時104.63円まで強含んだ。しかし、その後は米大統領選を巡る先行き不透明感や欧米でのコロナ感染拡大を背景に、内外の株式市場が下落し、リスク回避の円買いが広がった。ドルは一時104.13円と前日付けた約1カ月ぶり安値104.02円付近に迫った。
午後の取引では国内企業によるドル売りも散見された。
「欧州のみならず、米国でも新型コロナの感染者数が増加しており、週末に状況がどう動くのか見通せない。来週までポジションを持ち越すのは危ない」(トレーダー)とされ、売買の手じまいも目立ったという。
ロイターの集計では、29日の米国の新型コロナ感染者数は少なくとも9万1248人と過去最多を記録した。この日は12州で新規感染者が過去最多となった。大統領選での激戦が予想されているオハイオ、ミシガン、ノースカロライナが含まれている。
米国では新規感染者だけでなく死者数と入院者数も増えており、同日の死者数は今月3回目となる1000人超えとなった。
ユーロは121.64円まで下落し7月14日以来3カ月半ぶりの安値を付けた。
前日、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は理事会後の会見で「次回理事会で政策措置を調整する必要がある」と明言。市場では「異例」(証券)の事前予告を受けてユーロが大きく売られ、円やドルが買われた。
「122円付近ではユーロが高すぎるというイメージだ。120円を下回れば買い場となりそうだ」(アナリスト)との意見も聞かれた。
米大統領選を巡っては、「どう転ぶかわからない」(金融機関)との声が多く聞かれ、「大統領選後に勝敗が決まらない『政治的な空白』が長引けば長引くほどドルやドル建ての資産にとっては不利な状況になりそうだ」(同)といい、決着がつかずに政局が混迷するリスクを市場は強く意識しているという。
(為替マーケットチーム)
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