- 2020/10/27 掲載
ファンケル、ビタミンD代謝物の新たな測定技術「ビタミンDバイオセンサー」を開発
ビタミンDの代謝物は、ビタミンDが体内に供給された後に肝臓や腎臓で変換される代謝物で、ビタミンDの充足を測定する指標として活用されています。本技術により、これまで測定が困難であった微量なビタミンD代謝物の測定が可能となります。将来的に、「尿や唾液を用いたビタミンDの栄養状態の判定」に対して本技術の活用を目指します。
<研究方法・結果>
ビタミンD代謝物は、血液だけでなく、侵襲性を伴わずに採取できる尿や唾液にも含まれていますが、その量はごく微量であることが知られています。従来、微量なビタミンD代謝物を測定するためには、質量分析装置を用いる必要があり、限られた機関でしか測定することができませんでした。
そこで当社では、富山県立大学 工学部医薬品工学科の榊利之教授・真野寛生特定助教と共同で、質量分析装置を必要とせずに、微量なビタミンD代謝物を測定する技術の開発に着手しました。
この測定技術は、生体内でビタミンD代謝物を特異的に認識する「ビタミンD受容体(以下、VDR)」というタンパク質をヒントに開発しています。VDRは、ビタミンD代謝物が結合すると構造が変化します。今回開発したビタミンDバイオセンサーは、このVDRの特徴を生かし、ビタミンD代謝物が結合するとビタミンDバイオセンサーの構造が変化して発光する仕組みとなっています。
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