- 2020/10/13 掲載
投機筋の30年物米国債先物ネットショート、過去最大に=CFTC
30年米国債利回り
長期債は物価高で資産価値が目減りする可能性があるため、インフレ期待に敏感に反応する。
国債価格の先安観は、追加の財政刺激策や新型コロナウイルスワクチンにおける進展が待ち望まれる中、米景気回復が継続するとの期待感も反映している。
FRBの金融緩和策も、30年物国債先物の売り越しが持続する一因となっている。FRBは新型コロナ流行の発生以来、2兆ドル近い国債を買い入れているが、その大半は短期債だ。
BMOキャピタル・マーケッツの米金利ストラテジスト、ジョン・ヒル氏は、ネットショートにのポジションを傾けている投機筋にとっては、大型の刺激策と国債発行が長期金利を押し上げると考えるのが理にかなっていると指摘。
FRBの債券買い入れによって、国債利回りは財政出動による発行規模の急増にもかかわらず低く抑えられている。ただ、長期国債の追加的な買い入れがない中、30年債は発行増によって価格が下落し、利回りが上昇している。
ヒル氏は「2年債をはじめ、他の期間ではそれほど劇的な動きにはなっていない。FRBは極めて慎重に金利をゼロ近辺に固定しているため、短期金利の今後の動きについて、大胆な投機的ポジションを取るのは難しい」とした。
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