- 2025/04/14 掲載
スイス銀行協会、UBSの国外移転招く規制を実施しないよう当局に警告
UBSはスイスから移転する計画はないとしている。一方、同社に詳しい関係者によると規制の動向次第では買収の標的になりかねないという懸念があり、本社の国外移転も含めたあらゆるシナリオを検討している。
UBSは十分な資本を保有しており、過度な自己資本規制が導入されればライバル企業と比べて不利になり、スイスの金融分野の競争力を損なうことになるとけん制している。
SBAは今年3月、新たな資本規制が過度に厳しい内容になれば、UBSの撤退を促す恐れがあると言及。SBAは銀行業がスイス経済にもたらした恩恵についてまとめた報告書で、スイスは国際競争力のある金融分野を維持する必要があるとし、UBSが撤退すれば「中期的に深刻な結果をもたらす恐れがある」と警鐘を鳴らした。
その上で「グローバルな事業活動を重視せず、規制や経済面で欧州連合(EU)を重視する戦略は、特に世界の成長地域での銀行分野の活動の恩恵が全くなく、大きな不利益をもたらす恐れがある」と指摘。スイスの金融分野が衰退した場合には経済活動や雇用に打撃を与え、財政を圧迫し、企業融資が制約されるようになる恐れがあると訴えた。
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