- 2025/03/07 掲載
米国株式市場=反落、ナスダック調整確認 貿易政策巡る不透明感で
Johann M Cherian Sukriti Gupta Chibuike Oguh
[ニューヨーク 6日 ロイター] - 米国株式市場は反落して取引を終えた。米国の貿易政策を巡る不透明感が重しとなり、ナスダック総合は昨年12月以降の調整局面入りを確認した。
トランプ大統領は6日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の対象となるカナダとメキシコからの製品について、今週課した25%の関税を1カ月間免除すると発表した。
トランプ氏は先に、対メキシコ関税の免除にのみ言及していたが、その後カナダも対象とする大統領令の修正に署名した。
前日には北米製の一部の自動車について適用を1カ月免除すると発表していた。
シーバートNXTのマーク・マレク最高投資責任者(CIO)は「残念ながら、混乱の霧は刻々と濃くなっている。関税が課せられる、関税が免除される、一部の関税が免除されるなど、矛盾した情報が山ほどある」と指摘した。
GW&Kインベストメント・マネジメントのグローバルストラテジスト、ビル・スターリング氏も「政策発表が目まぐるしく変わることで生じる不確実性は特に投資にダメージを与え、経済に打撃となりかねない」と指摘。
「投資家は関税の規模も懸念している。2018年に経験したものをはるかに超えており、インフレ上昇につながる可能性がある」と述べた。
S&P総合500種の主要11セクターでは10セクターが下落。一般消費財、不動産、情報技術の下げがきつかった。唯一上昇したのはエネルギーだった。
ナスダックは昨年12月16日の終値から10.4%下落し、調整が確認された。S&P500はチャート上の支持線である200日移動平均線を一時下回った。200日線を大幅に下回れば、さらなる下落のシグナルとなる。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は24.87と2.94ポイント上昇し、12月18日以来の高水準を付けた。
自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は2.6%下落。フォード・モーターも0.4%下落した。電気自動車(EV)大手テスラは5.6%安。ベアードはテスラを「弱気フレッシュ・ピック」とした。
半導体メーカー、マーベル・テクノロジーは決算が投資家を満足させるに至らず、株価は20%近く下落した。ブロードコムやエヌビディアなど他の半導体株も売られ、フィラデルフィア半導体指数は4.5%下落した。
スーパーマーケットチェーン大手クローガーは2%上昇。年間既存店売上高見通しが市場予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.87対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は161億3000万株。直近20営業日の平均は160億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 42579.08 -427.51 -0.99 42848.49 42970.49 42381.56
前営業日終値 43006.59
ナスダック総合 18069.26 -483.48 -2.61 18204.53 18439.24 17980.39
前営業日終値 18552.73
S&P総合500種 5738.52 -104.11 -1.78 5785.87 5812.08 5711.64
前営業日終値 5842.63
ダウ輸送株20種 15486.29 -65.67 -0.42
ダウ公共株15種 971.91 -17.33 -1.75
フィラデルフィア半導体 4487.85 -212.95 -4.53
VIX指数 24.87 +2.94 +13.41
S&P一般消費財 1642.84 -49.58 -2.93
S&P素材 550.21 -2.94 -0.53
S&P工業 1120.86 -10.39 -0.92
S&P主要消費財 910.41 -0.97 -0.11
S&P金融 820.27 -13.93 -1.67
S&P不動産 264.99 -7.57 -2.78
S&Pエネルギー 653.22 +3.27 +0.50
S&Pヘルスケア 1736.85 -4.80 -0.28
S&P通信サービス 340.36 -7.54 -2.17
S&P情報技術 4201.18 -114.27 -2.65
S&P公益事業 383.74 -8.04 -2.05
NYSE出来高 12.73億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 36910 - 840 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 36895 - 855 大阪比
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