- 2025/03/07 掲載
米貿易赤字、1月は1314億ドルと過去最大 駆け込み輸入膨らむ
Lucia Mutikani
[ワシントン 6日 ロイター] - 米商務省が6日発表した1月の貿易赤字は、前月比34.0%増の1314億ドルと、過去最大となった。赤字の増加率は、2015年3月以来の大きさ。トランプ米政権による関税措置に対する懸念を背景に駆け込みで輸入が増えたことから、大幅に拡大したとみられる。
輸入の増加が25年第1・四半期(25年1-3月期)の米経済成長の足かせとなる可能性もある。ロイターがまとめた市場予想は1274億ドルの赤字だった。
1月の輸入は10.0%増の4012億ドル。財(モノ)の輸入は12.3%増の3295億ドルと、過去最大だった。
トランプ米政権は4日、メキシコとカナダからの輸入品に25%の新たな関税を課した。さらに中国製品への追加関税を2倍の20%に引き上げる措置を発動し、米国と主要貿易相手国3カ国との間で新たな貿易紛争に発展した。
カナダとのモノの貿易赤字は1月に過去最高を記録した。対中赤字はさらに拡大し、メキシコとの赤字もわずかながら拡大した。
工業用品・材料が231億ドル増え、伸びが目立った。消費財も60億ドル増加した。医薬品や携帯電話、その他の家庭用品が増えた。
資本財は46億ドル増。コンピューターや周辺機器、通信機器が増加した。
サービスの輸入は4億ドル増え、717億ドル。知的財産権使用料の増加などが要因。一方、旅行サービスは減少した。
輸出は1.2%増の2698億ドル。モノの輸出は1.6%増の1728億ドル。
民間航空機や半導体、コンピューターなどを反映して、資本財が42億ドル増えた。
大豆の落ち込みが響き、農産品は10億ドル減少した。
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