- 2025/03/03 掲載
米自動車関税、プラチナ・パラジウム需要に打撃も=アナリスト
トランプ大統領は2月、米国が輸入する自動車に対して早ければ4月2日にも関税を課す方針を打ち出した。これにより米国への輸入車が割高になり、自動車需要が落ち込む可能性がある。影響はガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の排気システムに使用される白金族(プラチナ、パラジウム、ロジウム)に及ぶと予想されている。
OANDAが運営するサイト「マーケットパルス」のアナリスト、ザイン・バウダ氏は、米国への輸入車に関税が適用された場合、世界のプラチナ需要は1%(約10万2000オンス)、パラジウム需要は4%(36万4000オンス)それぞれ減少すると予想している。自動車部門は世界のプラチナ需要の約40%、パラジウム取引量の約80%を占めている。
一方、コンサルタント会社メタル・フォーカスの白金族調査部門ディレクター、ウィルマ・スワーツ氏は、関税の影響で米国の自動車販売台数が100万台減少し、そのうち90%が内燃エンジン車とハイブリッド車だった場合、今年の白金族需要は15万オンス程度減るとの見通しを示した。
モーニングスターの米国自動車株式ストラテジスト、デービッド・ホイストン氏は「米国の消費者は値上げを好まないため、価格に関税分が上乗せされた自動車の購入を躊躇するだろう」と述べた。
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