- 2025/02/19 掲載
日銀の「段階的利上げ」重要=高田審議委員が講演
日銀の高田創審議委員は19日、仙台市で講演し、「1月に実施した追加利上げ以降もギアシフトを段階的に行っていく、という視点も重要だ」と語った。過度な金融緩和継続期待が醸成され、物価の上振れや金融が過熱するリスクが顕在化するのを避けるには、今後も利上げを進めていく必要があるとの考えを示した。
高田氏は、設備投資や価格転嫁、賃上げなど前向きな企業行動が生じてきていることから、「2%の『物価安定の目標』に近づいている」との認識を表明。米経済の上振れに伴う米金利の上昇や円安の進展に、今年の春闘での大幅な賃上げ実現が重なった場合、「物価が上振れるリスクに留意する必要がある」と警戒感も見せた。
一方、実際の利上げには「経済・物価・金融情勢への影響を検証しながら対応する慎重さが求められる」と指摘。景気を熱しも冷ましもしない中立金利の水準を日銀が示すことには「政策の柔軟性の観点からも課題がある」と否定的な姿勢を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕日銀の高田創審議委員
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