- 2025/02/10 掲載
政策金利、「中立」水準に達するには数回の追加利下げ必要=ECB
ECBはリポートで、景気を刺激したり抑制したりしない中立金利は現在、1.75─2.25%と指摘した。この数値は、12月にラガルドECB総裁が提示した1.75─2.5%のレンジを下回っており、追加利下げ観測が一段と高まる可能性がある。
ただ、ECBは、中立的な数値は正確に測定できず、モデルには「非常に高度な」不確実性が伴うため、政策決定には役立たないと主張した。「内在する不確実性と概念上の欠点は、金融政策をリアルタイムで実施するために利用可能な推定値の有用性を制限する」と説明している。
新たな推計値に基づくと、現在2.75%の預金金利がレンジ上限に達するにはあと2回の利下げが必要になる。
一方、ECBが景気に対する懸念を強めていることを踏まえると、投資家は年内あと3─4回の利下げが行われると見込んでいる。
ECBのチポローネ専務理事は今週「中立金利は非常に強力な分析概念だが、不確実性が内包されている以上、金融政策を決定する上ではあまり役に立たない」と述べた。
また、ECBのレーン専務理事兼主任エコノミストは、政策がどの程度制限的であるかは多くの要因によって決まり、これらは単一の指標で表すことはできないと指摘した。
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