• 2025/02/09 掲載

電機「統一交渉」、脱横並び=企業格差が鮮明、限界指摘も―25年春闘

時事通信社

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


自動車や電機大手各社の労使交渉が2月中旬に始まり、2025年春闘が本格化する。電機業界では、主要企業の労働組合が基本給を底上げするベースアップ(ベア)の要求額や交渉日程をそろえる「統一交渉」が慣例だ。ただ、企業ごとに事業構造や業績の違いが鮮明になりつつあり、妥結額の脱横並びも目立つ。経営側からは統一交渉の限界を指摘する声が上がる。

産業別労組の電機連合によると、統一交渉の枠組みは高度経済成長期の1960年代前半に確立された。現在は日立製作所、東芝など大手12社の労組で構成する「中闘組合」が交渉を主導し、ストライキを実施するかどうか判断するベアの回答基準を決める。大手が団結し回答を引き出し、傘下の中小に賃上げを波及させる仕組みで、他の産業と比べても珍しい。

中闘組合に参加する企業は、ITに軸足を置く富士通、家電や車載電池を手掛けるパナソニックホールディングスなどで、各社の業績には濃淡がある。24年春闘では経営不振のシャープ以外が満額回答を得た。

経営状況など個別事情を考慮し、電機連合は20年春闘から各社で回答額に差が出ることを容認している。回答の最低基準のみを「歯止め」として設定し、妥結額のばらつきを一定程度許容することにした。

経営側の幹部は「能力に基づいて社員を処遇する方向に移っており、統一交渉の在り方を見直すべきだとの意見が多い」と指摘する。電機連合の神保政史会長は「一つ一つの企業の実態にこだわり過ぎると、相場形成や波及効果にはつながらない」と、統一交渉の意義を強調した。

電機連合は25年春闘でベア要求額を月額1万7000円以上に設定し、大手労組は13日に要求書を提出する。過去最高水準の要求を受け、回答は各社でばらつく公算が大きい。

【時事通信社】

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます