- 2025/02/08 掲載
使用済み核燃料、フランス搬出を倍増=貯蔵逼迫、200トン積み増し―関電
関西電力が、原発から出る使用済み核燃料のフランス搬出を巡り、従来計画より搬出量を約200トン積み増し、倍増させる方向で調整していることが7日、分かった。使用済み燃料の貯蔵能力が逼迫(ひっぱく)し、原発が立地する福井県から対応を求められる中、国外への搬出を増やして理解を得たい考えだ。
関電は2023年、高浜原発(福井県高浜町)から出た使用済み燃料約200トンを27年度から搬出すると発表。政府方針に基づき、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の再処理技術確立を目的とした研究用と位置付けている。
高浜原発の貯蔵容量は約9割が埋まり、3年後には上限に達する見通し。約200トンは同原発1~4号機が3年程度稼働した際に出る量に相当し、今回の積み増しで当面の貯蔵容量を確保する狙いがある。
関電では、保有する原発全7基が再稼働し、使用済み燃料がたまり続けている。従来は青森県六ケ所村の再処理工場を中心とする搬出計画を立てたが、工場の完成が延期。関電の森望社長は昨年9月、福井県の杉本達治知事に対し計画の見直しを伝達し、今年度中に県側の理解が得られる案を提示できなければ、県内の原発3基を停止すると表明していた。
【時事通信社】
PR
PR
PR