- 2025/02/07 掲載
NY市場サマリー(6日)円が対ドルで8週ぶり高値、利回りやや上昇 株まちまち
イングランド銀の利下げは予想通りだったが、2委員が0.5%の大幅利下げを主張したことがサプライズとなり、ポンドは急落した。その後、下落分の一部を縮小したが、終盤は0.54%安の1.2438ドルとなった。
短期金融市場は現在、年末までにイングランド銀が約67ベーシスポイント(bp)の追加緩和を行うと織り込んでいる。
主要通貨バスケットに対するドル指数は107.69に上昇した。ただ、投資家らは世界的な貿易戦争が回避される可能性があるとの見通しを持ち始めており、依然として先週初め以来の低水準付近で推移している。
円は0.82%上昇の1ドル=151.335円。日銀の田村直樹審議委員の発言が買い材料視された。ただ、田村氏が中立金利が1%であるべきだとは言っていないとしたことを受けて、序盤の上昇分の一部が失われた。
市場は現在、9月までに日銀が0.25%ポイントの利上げを実施すると見込んでいる。
一方、LSEGのデータによると、米連邦準備理事会(FRB)による7月の0.25%ポイント利下げは完全に織り込まれている。12月までに合計0.46%ポイントの利下げが予想されている。
ユーロは0.19%安の1.0382ドルとなった。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りがやや上昇した。トランプ米政権が導入を表明したカナダとメキシコに対する関税措置の発動が延期されたことを受け、米債券市場は若干安定を取り戻している。 ただ、中国による対米関税の発動を10日に控え、関税問題が引き続き大きな懸念材料になっている。 終盤の取引で10年債利回りは1.8bp上昇の4.438%。30年債利回りは4.648%にやや上昇した。 2年債利回りは2.3bp上昇の4.208%。 2年債と10年債の利回り格差は一時20.6bpと、昨年12月23日以来の水準に縮小。終盤の取引では23bp。前日は22.7bpだった。 米財務省は5日、今後数四半期の国債発行計画について、ほとんど変更しない見通しを示した。市場ではベッセント財務長官の下、財政赤字を賄うため長期債の発行を増やす可能性があるという見方が出ていた。 PGIMフィクスト・インカム(ニューヨーク)のチーフ投資ストラテジスト兼グローバル債券部門責任者のロバート・ティップ氏は、財務省の国債発行計画が利回り曲線のフラット化の背景にあるとの見方を示した。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> S&P総合500種とナスダック総合が上昇。一方、ダウ工業株30種は下落して取引を終えた。投資家が企業決算を評価する中、値動きの荒い展開となった。 アマゾン・ドット・コムは引け後に決算発表を控える中、1.1%上昇して終了した。同社の第4・四半期決算は、売上高が市場予想を上回ったものの、クラウドコンピューティング部門はさえず予想を下回った。 中国の新興企業ディープシークが低コストで高性能な人工知能(AI)モデルを発表したことで、米ハイテク大手が技術開発に費やしてきた巨額の資金に疑問が生じており、投資家はAI投資に関する最新情報に注目している。 半導体大手エヌビディアは3.1%上昇した。 ホライズン・インベストメンツのポートフォリオ管理責任者、ザカリー・ヒル氏は「きょうの主な焦点は企業業績だ。関税は後方に置かれている」と指摘。「アマゾンはマグニフィセントセブン(超大型ハイテク7銘柄)で決算を発表する6社目となる。AIというテーマはディープシークのニュースによってここ数週間、大きな変動をもたらしている。今夜は(アマゾンが)その辺りについてどのような考えを述べるかに注目している」と語った。 製薬大手イーライリリーは3.3%上昇。通期利益見通しがおおむね市場予想を上回った。 重工業・航空宇宙大手ハネウェルは5.6%下落。2025年の業績についてさえない見通しを示したほか、3つの独立した上場企業に分割すると発表した。 半導体大手クアルコムは3.7%安。特許ライセンス事業収入が横ばいになるという見通しが嫌気された。 S&P主要11セクターでは8セクターが上昇。金融と主要消費財の上げが目立った。一方、エネルギーが最も大きな下落率を記録した。 市場では7日発表される米雇用統計も、労働市場の状況や連邦準備理事会(FRB)の金利動向を探る上で注目される。 6日発表された新規失業保険週間申請件数は小幅に増加した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 3営業日連続で史上最高値を更新した反動から利益確定の売りが優勢となり、4営業日ぶりに反落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比16.30ドル(0.56%)安の1オンス=2876.70ドル。
前日の取引時間中には、心理的な節目となる2900ドルの大台も突破していた。この日は重要指標である米雇用統計の発表を翌7日に控え、利益確定目的の売りや持ち高調整目的の売りが優勢だった。外国為替市場でユーロに対してドル買いが優勢となり、ドル建てで取引される商品の割高感につながったことも金塊の重しとなった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> トランプ米大統領による増産方針が改めて示されたとの一部報道を背景に3日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比0.42ドル(0.59%)安の1バレル=70.61ドルと、前日に続き中心限月の清算値ベース で昨年12月下旬以来約1カ月ぶりの安値を付けた。4月物は0.37ドル安の70.37ドル。
ロイターはトランプ氏が6日、原油価格を引き下げて物価を落ち着かせるため、増産する意向を改めて示したと報道。供給過剰懸念が一部で再燃したことが下押し要因となった。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 151.44/151.47
始値 152.42
高値 152.52
安値 151.25
ユーロ/ドル NY終値 1.0381/1.0385
始値 1.0361
高値 1.0396
安値 1.0353
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*23.50 4.6408%
前営業日終値 97*23.00 4.6420%
10年債(指標銘柄) 17時02分 98*17.00 4.4362%
前営業日終値 98*21.00 4.4200%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*28.25 4.2762%
前営業日終値 100*01.00 4.2430%
2年債(指標銘柄) 17時03分 99*26.63 4.2139%
前営業日終値 99*28.38 4.1850%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 44747.63 -125.65 -0.28
前営業日終値 44873.28
ナスダック総合 19791.99 +99.66 +0.51
前営業日終値 19692.33
S&P総合500種 6083.57 +22.09 +0.36
前営業日終値 6061.48
COMEX金 4月限 2876.7 ‐16.3
前営業日終値 2893.0
COMEX銀 3月限 3262.6 ‐35.0
前営業日終値 3297.6
北海ブレント 4月限 74.29 ‐0.32
前営業日終値 74.61
米WTI先物 3月限 70.61 ‐0.42
前営業日終値 71.03
CRB商品指数 307.4607 ‐0.5209
前営業日終値 307.9816
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