- 2025/01/21 掲載
オールウェザー戦略ファンドが中国で人気、米新政権で市場波乱を警戒
[上海/香港 20日 ロイター] - 中国では米ヘッジファンド大手ブリッジウォーター・アソシエーツ創業者のレイ・ダリオ氏が編み出した「オールウェザー(全天候型)」と呼ばれる運用戦略を採るヘッジファンドが次々と生まれ、投資家の間で人気を集めている。
オールウェザーは各種資産のリスクが均等になるように分散投資する運用戦略で、ボラティリティーの上昇に対応できるのが特徴。第1期トランプ政権で米中通商紛争が激化して市場が荒れた際には中国人投資家が身を守る手段になった。
トランプ氏が昨年11月に米大統領選で勝利し、中国への追加関税をちらつかせるようになってから、オールウェザー戦略の人気は急上昇。ブリッジウォーターは数十億元の顧客資金を抱えてオンショアファンドの販売を制限せざるを得なくなり、競合する金融商品の市場投入が相次いだ。
ブリッジウォーターの中国国内ファンドのリターンは昨年37%に上り、大半のライバル勢を大きく引き離した。
公式データによると、中国では11月上旬のトランプ氏勝利以降、「オールウェザー」戦略を掲げたヘッジファンドが少なくとも12本誕生し、その前の数カ月に比べてペースが加速した。また消息筋によると、海外勢でも英マン・グループの中国部門がオールウェザー戦略のファンドを展開する準備を進めている。
PR
PR
PR